就職活動、真っ最中
and a beautiful match box
本題に入る前に、ちょっとおたずねしたいことが!!
友だちのミシェルが、九龍をテーマに古いマッチボックスをつくったのですが(セラミック)、「日本の人でほしい人いるか聞いてみてくれない?」と頼まれたので、ここで聞かせてください。ほしい人、いますか?(値段はおそらく3000円とかそのくらい )これ、実はZINEなのです。中にはマッチ箱のCMや歴史などの説明が入っています。ミシェルいわく、お香立てとしても使えるらしいです。
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(ここから本題)
就職活動をはじめて一か月。ついに一社、合格したのだけれど条件が合わずに、またレジュメを送る日々に戻った。だけど面接を受けるたびに、具体的に自分がどうしたいのか、または、何がしたくないのかが見えてくる。
うまくいかないこともあるけど、おおむね、前向き。自分が今までやってきたこと、大切にしてきたことをちゃんと見て、価値を見出してくれる人や企業がぜったいにあると信じてる、というか、そういう働き方ができるように自分がクリエイティブに動き続けていこうと思えている、という感じかな。
住む場所が安定しないから、そのつどのリセット、仕切り直しでときどき忘れちゃうんだけど、自分のなかにきちんと蓄積している経験や価値観、スキルは消えずにここにある。それをどんなふうに伝えるか、どんなふうに見えているのか、把握するのが難しい。
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とてもうれしいことがあった。香港についてのスペキュレティブ・エッセイを、カナダの大学のシンポジウムに応募していたのだけれど、先日、「ぜひ発表してほしい」と連絡があった。めちゃめちゃうれしい。学者でも研究者でもないけれど、ちゃんと伝えられたらいいな。来月にバンクーバー開催だけど、現地に飛ぶのは難しそうだから、オンライン参加できないか検討していただいている。ほんとは行きたいんだけどな。
このエッセイプロジェクトは、大好きな村と、大好きな冰室(香港のカフェ)、大好きなカフェの店主からうまれた。だから、興味を持ってくれている人がいること、シェアできる場所があることがとてもありがたい。一冊の本を翻訳することもそうだけれど、わたしはひとつのことをいろんな面からリサーチしたり、考えて書くことがとても好きなのだな、と最近改めて実感している。
今回は、本ではなくて、対象は「村」だ。漢民族の客家の人たちがもともと定住していたその集落は、採石などで発展し、石造りとプレハブ住宅がひしめき合う村になった。だけど今、400年の歴史をもつ村が、「開発」のもとに取り壊される。退去を命じられたその土地で、「最後の一瞬までカフェを続ける」という店主が、わたしの大好きな人だ。彼のカフェは、すごく古くて、足を踏み入れると60年代の香港にタイムトリップしたような感覚になる。2023年にはじめて訪れてから今日まで、何度も通った。「最後まで開ける」と店主が言うので、その最後まで、わたしも通い続ける。そのなかで、なぜ自分がこの村にひかれるのか、どうして「通りすがり」の日本人のわたしが、愛着をもつのか、内面に目を向けながら、村の歴史や残された詩やポスターなどを分析する、という構成になっている。
わたしのへたくそな広東語では聞き取れないこと、聞きたくても聞き方が分からなくて飲み込むこと、たくさんあるけど、わたしの香港での毎日は、言葉じゃないところのコミュニケーション、それがなくてもつながることの切なさと大切さを教えてくれている気がする。わたしたちのつながり、コミュニケーションはもっと形がなくて、自由で、あったかくていいんだ。香港式フレンチトーストと、ミルクティー。あと何回、食べれるだろう。おじちゃんのあの笑顔を見ながら、何回、食べれるかなあ?
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といいつつ、先日は香港ではじめての試験を受けてきた。香港の公的な機関で働く場合に提出を求められる試験の合格証を手に入れるためだ。香港基本法と香港国家安全維持法の全文を読んで、準備した。中文か英文で受けれるので、わたしは英文で受けたけど……見事に不合格だった!!! 敗因は勉強不足というのはそうなのだけれど、試験会場にびびったのと、中文英文併記に惑わされたことも大きいと思う。試験会場はすごく整然としてて、全部が広東語の説明で、コンピューターテストなんだけどスクリーンの位置が低すぎてみにくいし、試験自体が久しぶりすぎてちょっとパニックになるし、しかも最初の問題で英文と中文の内容が違うところを見つけてしまい、英語の正解を選ぶと中文では不正解になるのではと疑心暗鬼になった。試験官に質問したけれど納得いく答えが得られず、そのあとも全然集中できなかった。
なぜか受験に付き合ってくれた香港人の友達のナタリーとエミリーにあとで聞いたらなぞは解けたのだけれど、ああ、試験中に翻訳の差異が気になるというのは、職業病なのかもしれない。
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いろいろなことが、どこに続いていくか分からないけれど、自分が何を大事にしたいのかはちゃんと見失わずにいきたいな。



