ピラティスをはじめて半年。先生のエミは韓国出身で、指導のときにめちゃめちゃ韓国語になるので、韓国語の音に耳がなじんできた気がする。昨日はプルコギをふるまってくれて、ピラティスのママ友会をした。プライベートレッスンなので、みんな曜日はちがうのだけれど、ゆるくつながっていてときどきお茶したり、ランチを食べに行ったりする。みんなで飲んだのは、昨日がはじめて。
異国の地で日々、自分の居場所や、パートナーとのよりよい関係、子供たちにとってのベストを模索しながら、自分の体もおろそかにしないようにと集まっているわたしたちは、お互いへのリスペクトと共感がベースにあって、居心地がいい。日本語、中国語、韓国語、英語。必要に応じてころころ言語が切り替わるけど、だれも置いてけぼりにされていない。みんなで話すときはあんまり家族の話にはならなくて、韓国ドラマとか料理とか、挑戦したいこととかを話す。すごく楽しかったし、おいしかった。
昨日のお昼ご飯は、広東語の先生にザ・香港って感じの「兩餸飯」のお店に連れていってもらった。ご飯はついてるので、好きなおかずを2つ(兩餸)選ぶ。ボリュームたっぷりでとても安い(香港基準では)。
兩餸飯方式は、トロントに住んでいたときフードトラックで体験済みだったけれど、香港でははじめて。先生とのレッスンをはじめてもうすぐ1年半だけど、これからもずっと頼りにできると思える先生に出会えてよかったな。大学で出会った英語の先生とも、今でも帰省するたびにランチをする。言語はわたしにとって自分の核をつくる大切な要素だから、自分の成長をずっと見守ってくれる人がいるのは本当にありがたい。
仕事では、最近はゲラと雑誌記事の翻訳などしていたけれど、とてもうれしいことがあった。2年くらい前にレジュメを用意していた作品があり、その著者作品をずっと翻訳されていた訳者の方にも、作品を紹介するメールを送っていた。そのときは持ち込んだ出版社からNOばかりが返ってきて、「時期を待って再挑戦」のレジュメファイルにしまっていたのだけれど、先月、訳者さんから連絡があり大手出版社が興味を示しているのでレジュメをお願いできないか、ということだった。
レジュメはもう手元にあったので、少し修正して送った。企画会議に進む流れになった。かなり説明が難しい作品だったのだけれど、編集者さんからレジュメをすごくほめていただき自信にもなったし、その作品の面白さを共有できたことがうれしかった。この作品の訳者はわたしにはならないけれど、日本の読者に届けられる可能性がつながった。どうかどうか出版されますように。
ここ1年くらいは、レジュメを書きたい作品があっても、これからは文芸翻訳の仕事をセーブするから書くべきではないと我慢していたんだけど、書くだけ書いて、送れるときに送っておこうという気持ちになった。翻訳をはじめるきっかけをくれたイヌイットの作品のレジュメも、もう一度持ち込んでみよう。来週はYAなどを手掛ける編集者さんとの新しいミーティングもあり、離れそうで離れない、そういう距離でこれからも翻訳を続けていくのだろうなとうっすら思っている。面白い作品がある限り、仕方ないのだよな。