こんにちは。最近は、
ゲラ
訳原稿の整理
子供の期末試験勉強の手伝い
木版画教室
広東語の勉強
走る
釣り
というのを繰り返してあっというまに時間が過ぎています。木版画教室で出会ったアーティストたちとの彫刻タイムで、香港での活動範囲がまたぐんと広がったような気がしています。
さて、夏に2作品の訳書刊行の予定です。
①絵本リトルブルーシリーズ6作目『リトルブルーとあたらしいともだち』(出版ワークス)※7月末ごろ
おなじみのあおいトラックリトルブルーが、牧場にやってきたある動物に会いにいくおはなしです。
②『喉に棲むあるひとりの幽霊』デーリン・ニグリオファ著(作品社)※8月中旬ごろ
後日、もう少し詳細情報が出ると思うのですが、アイルランドの現代女性詩人のノンフィクション/フィクション/詩集のような不思議な作品で、訳していて心が何度震えたか分からないくらい、素晴らしいです。ニグリオファは、詩でたくさんの賞をとっていて、今回の作品は彼女のはじめての散文だったのですが、言葉が美しく、リズムが心地よく、訳していてとても気持ちよかった。幸せな時間でした。アイルランド語の勉強はめちゃめちゃ難しかったよ。
同時に、女性のケア、女性の「不在」または「消去」、そして女性たちの喉で響き伝えられてきた「哀歌(クイネ)」を翻訳していく作業を描いたノンフィクションです。日記のようにも読めるし、ずっと昔から響いてくる女性たちの折り重なる声の壮大なフィクションのようにも読めるし、文学とは一体何かという問いを考える文学批評のようにも読めるし、クイネを喉から絞り出した女性へのラブレターのようにも読める。あんまり書くとネタバレになりますが、すごい力をもらえる作品だと思うので、多くの人に届いてほしいです。
これから訳者あとがきを書きますが、書きたいことがたくさんあって、胸がドキドキしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
この前届いた作品社からの近刊案内を見て「これ吉田さんっぽいな......」と思ったらやっぱりそうでした。笑