『イエルバブエナ』のブックカバーを見てほしい!!
じゃじゃじゃじゃーーん!! とってもすてきじゃないですか!? ブックデザインを最初見せてもらった時、とてもうれしかった。物語のエッセンスがぎゅっとつまっていて、デザイナーさん、編集者さん、お花屋さん、その他たくさんのかかわってくださった人たちの気持ちが伝わってきて、泣きそうになった。『イエルバブエナ』の主人公エミリーは、緑色の装丁の本しか手元に残さない文学好きの女性なのだけど、この本も緑色。そしてサラはある理由から絶対に顔をインターネットに載せない主義というのもあって、手だけのカットがすごく自然に感じられ、そしてふたりの距離感が適切で、とにかく感動した。著者のニナ・ラクールさんもすごく喜んでくださっているとのこと。原書カバーのエッセンスもうまく引き継いでいる、素晴らしいカバーデザインだと思う。12月20日ごろ、書店に並ぶ予定なので、もしよければお気に入りの書店で予約をして手に取っていただけたら嬉しい。どうぞよろしくお願いいたします。
著:ニナ・ラクール(Nina LaCour)
翻訳:吉田育未
定価:1,375円(税込)
発売日: 2023/12/20
ISBN:9784775530269
先週はたくさん依頼が舞い込み、来年翻訳する作品がかたまってきて、とてもうれしい。来年後半のお仕事は募集中なので、もし何かあればぜひお声がけください!!
ハイキングと広東語
さて先週、広東語のクラスが再開した。先生が広東語でしゃべるけど全然聞き取れない。基本的に語彙を知らないから聞き取れるはずがないのだ。道は遠い……。けど、先生が走る人で、しかもハイキングが大好きだということが判明し、山や島の話で盛り上がった。とりあえず東龍洲という離島をすすめられたので、土曜日に行ってきた。美しかった!!!! 最高だった!!!!方向音痴なので迷いに迷ったけれど、おかげで島の名所スポットは全部回れたと思う。
途中で森の中で迷ったうえ、滑って転んで手をケガして、獣道みたいなところをさまよって、だれの声も聞こえずにすごく怖くなって、しゃがんでそのままじっとしていたくなった。今回は獣道をひたすら辿って、開けた場所にでることができたけど、今度からはもうちょっと計画的に挑戦したいと反省した。
離島にひとりで行くことの利点は、とにかく広東語の練習ができること。子供を連れているときは絶対に聞かれない質問をされる。「学生さんですか?」「仕事は何?」「観光で来てるの?」子供と一緒のときは、まずみんな子供に話しかけるもんね。わたしも子供と一緒のときは、その辺の人にふらっと話しかけたりは、ほとんどしない。子供たちのことで手いっぱい。
会話のきっかけになったわたしからの問いかけは「你釣乜嘢魚?(何が釣れるの?)」。釣り人たちがわらわら集まってきて、魚を見せてくれた。広東語の発音ダメだしもたくさんされた(苦笑)。そして先週に続き、またビールをもらった。ぬるいビールを携帯するのは、自然を楽しむ人たちの常識なのだろうか。フェリー用に酔い止め飲んでたから乾杯はできなかったけどね。
「秋じゃなくて夏みたいな天気ですね」って言ったつもりなのに、なぜか頂点がどこにあるか地図を見せられた。「道に迷いました」っていうのも通じなかった。というのを、釣り人に愚痴っていたら(わたしの下手くそな表現でどこまで通じたか不明だけど)、おじちゃんが「まんまーん」。そのあとに「テイク、イット、スロウ」とゆっくり英語で言って、ほほえんでくれた(まんまーんは「ゆっくり」という意味)。
離島ではおそらく20人くらいの人と話した。全然聞き取りができないはずなのに、雰囲気とジェスチャーで言われていることが分かるから不思議。「こんなに暑い日はリュックは背負わずに抱っこして持った方がいいよ」「この道は石が多くて危ないから普通は上るときに使うのに、どうしてあなたは下ってる!? 下りてる人ほかにだれもいないでしょ!」「猫がいっぱいでかわいいけど、食べ物取られないように気を付けてね」など。言語はとても大事だけど、言葉がなくても通じることもたくさん。筋肉痛になったけど、優しい人にたくさん会えた週末でした。もうひとつ、先生からすすめられている島がある。香港で2番目に美しい場所なんだって(1番目はちがう島)。来月また、ひとりで行けたらいいな。今度はもっとちゃんと調べていくのだ。
『イエルバブエナ』ゲラもらったので早速読み始めてます!⁽⁽◝( ᐛ )◜⁾⁾₍₍◞( ᐛ )◟₎₎