詩を訳す
翻訳同人誌で作品を翻訳させてもらってから親交のある詩人のドーラ・プリエトさんは現在、文芸誌PRISM MAGAZINEの詩部門編集長を務めている。ガザでの虐殺についての詩を本誌で募集したところ、数篇集まったと聞き、読ませてもらった。ぜひ日本語で紹介したかったので、ドーラに許可を取り、現在、著者に連絡を取っているところ。可能であれば紹介したい作品が2篇。翻訳自体はもう終えている。
何とかなっている……?
先週は締め切りが5つあり、ふつうと比べてもかなり忙しかったのに、7歳児が発熱し家にいるという緊急事態で、ほんとに脳も体もへとへとだった。しかも4歳児の遠足付き添いまであり、わたしはいったいどうやって仕事する時間を絞り出したのか、自分でもかなり不思議。子育て中の編集者さんと「何とかならなくても何とかなるしかないと思って突っ走ってると何とかなっている」の繰り返しだよね、という話になり、ほんとにそういう状態でこの7年ずっと走ってるなと思った。3か国またいで子育てしていることをまとめた小冊子を、来年どこかのイベントで販売したいと思っているんだけど、タイトルは「何とかならなくても何とかなるしかないと思って突っ走ってると何とかなっている」にしようかな。笑 でも、「何とかなっている」と思いきや自分がいちばん削れていたりするので、ほんとに気をつけなくちゃ。
なので、今週もちゃんと走ったし、ちゃんと食べた。広東語も勉強した。広東語の先生の指導は相変わらず淡々として厳しいので、ほんとにモチベーション保つのに助かっている。人生を変えてくれてありがとう、と言いたいくらい感謝している。そして学校でエドソンとも再会した。わたしが休んでいるあいだに彼は初級編をクリアし、中級編に入ったらしい。またいっしょのクラスになりたいなあ。個人レッスンは友達ができないから悲しい。
『タイムオフ』
走ることや広東語の勉強の時間をきちんと取ろうと思えるのは、今年刊行された訳書の『TIME OFF 戦略的休息術』がきいているのではないかと最近思う。この本にはさまざまな著名人の「休み方」エピソードがたくさん載っている。まねしたくてもできないものもあるけど、いろいろな人の話を読んで、できるとこだけ取り入れたり、自分にあうものを考えたらいい。ジムのコーチの休み方アドバイスがけっこうわたしにとっては目からうろこで、「厳しいトレーニングは絶対にしちゃだめだよ。楽しくないなら意味ないよ」というメッセージに論理的裏付けがあったのがよかった。
(実用書の訳者名は「ローリングホフ育未」で文芸は「吉田育未」だよ。)実用書を訳すと、たくさん調べ物をするけれど訳し終わったらほとんど全部忘れてしまう。それでも少しずつ自分の身になっている情報や考え方があり、この本はそういう意味で残っていることが大きいのかなと思った。『痩せる脂肪』もけっこう残ってて、食べ物の選び方とか変わった気がする。
だらだら、るんるん、まんまーん
先日、広東語の授業で先生に自分の走るペースについて話していたら、「もっと長く走ってみても多分いけるよ」とアドバイスされた(彼は走るのも得意らしい)ので、今朝、半信半疑で1時間に目標を設定して走ってみた(これまでは30分間)。そしたら、ふつうにいけた!! きつくもなく、余裕をもって走り切れて、自分でびっくりした。もっと長く走れそうなので、新しいコースをさがしに歩きにいきたいな。
あんなにだらだら走って、面白い物を見つけたらるんるん立ち止まって写真を撮ったりおしゃべりしたりして、速く走ってる人を見ても「まんまーん(ゆっくり)」となまけ心丸出しでただ足を動かしていただけなのに、1時間もやれるようになっていたのがとてもうれしかった!!
来年、香港での生活で感じたことなどをまとめた小さな冊子をどこかのイベントで販売したいなと考えていたのだけど、タイトルは「だらだら、るんるん、まんまーん」にしようかな。笑
仕事のこと
先週はたくさんの新しい出会いがあり、編集者さんたちからたくさん訳文をほめていただき、リトルブルーをNHKラジオで落合恵子さんに紹介していただき、新たなメディア取材の申し込み情報もあり、うれしいことがたくさんだった。
喫緊の締め切りを優先したため、本の翻訳が予定より少し遅れている。週末は遊ばずに仕事をした。今訳している作品は、詩人の書いた本で、押韻とリズムが美しく、訳していて気持ちが高揚する。難易度はこれまでで一番高い(ドナヒューもかなり難しかったけどな)かもしれない。あ、ドナヒューと言えば、ダブリンで『星のせいにして』の舞台化が決定し、わたしは航空券を取ろうかすごく悩んでいます。そのころ、たぶんゲラと訳入りが重なっている感じなんだよね……。だけど行かなかったら後悔しそうではある。日本でも舞台、やってくれないかな。