こんばんは! 月曜日ではないですが、本の話がしたくなったので書いています。
ついに、情報解禁となりました!
この数か月間、言いたくてたまらなかった。エマ・ドナヒュー著『聖なる証(原題 The Wonder)』を翻訳し、オークラ出版のマグノリアブックスから刊行していただけることになりました。『星のせいにして』に続き、ドナヒュー作品をみなさんにお届けできることが心からうれしいです!!
本作品の舞台は、1859年アイルランドのミッドランズ。信心深い人たちの村に、4カ月間食べずとも生き続ける「奇跡」の少女があらわれます。その真偽を確かめるべく、フローレンス・ナイチンゲールに訓練を受けた看護師リブ・ライトがロンドンから派遣されます。彼女の役目は、少女を2週間監視すること。祈りの言葉がつねに唱えられるほの暗い少女の部屋で、リブと少女の駆け引きが始まります。
嘘? ほんとう? 騙そうとしているのはだれ? 騙されているのはだれ?
これからゲラ作業に進んでいきますが、今回もドナヒューの密室の物語、視点のトリックにやられました。そして、『星のせいにして』読者ならおそらく、パラレルや、重複するドナヒューのモチーフに気づくはず。
現在、ネットフリックスで本作の映画化作品が配信されています。クリスチャン・レイオ監督、フローレンス・ピュー主演、ドナヒュー共同脚本です。すでに、英国の独立映画賞の音楽部門を受賞。今年の賞レースの期待も高まっています。
わたしは訳が終わってから映画を観たので、原作とのちがいや、自分の訳語との整合性などが気になって落ち着かなかったのですが、語りの力をテーマにしたパワフルな作品だと感じました。演技も、構成や衣装、シネマトグラフィ、すばらしかったです。小説とはまったくちがうつくりで、ドナヒューの作品に対する誠実さ、そして大胆さを感じました。
原作を読んでから映画を観るか、映画を観てから原作を読むか。
どちらも楽しんでいただけると嬉しいです。
小説の刊行までは、あと少し時間がありますが、どうぞよろしくお願いいたします。
わああああい!!楽しみです!!!
楽しみです!